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CS調査から研修まで一貫した施策で、テナントのCXを向上

池袋のランドマークとして毎年約3,000万人もが訪れるサンシャインシティ。1978年の開業から40年以上を経てなお多くのお客様に愛される同施設では、『CX(顧客体験価値)の向上を目指した取り組み』を強化されています。取り組みの狙いや施策について、株式会社サンシャインシティ S・C事業部 ミドルマネージャー 内田健介氏にお話を伺いました。

CSからCXへ、新たな価値創造を目指す

―CXの向上に取り組まれていますが、どのような想いや狙いで取り組んでいますか?

お客様に笑顔で帰っていただくことが我々の使命だと思っています。その想いは根底にずっとあります。コロナ禍に直面した時は人との接触も制限され苦しい状況が続きましたが、我々の使命がお客様の笑顔である点は譲れない信念です。コロナ禍に対応し活動の一部をオンラインに切り替えるなど、変化に柔軟に対応しながら活動を続けてきました。このことは、繊研新聞社主催「テナントが選んだディベロッパー大賞」において「ES賞」の受賞にも至りました。

また、危機だからこそ改めてその信念に向き合ったことで、「顧客の体験価値を高めていき、新たな価値を創造する」という方向性が固まりました。そして、「CS(顧客満足)」から「CX(顧客体験価値)」にキーワードを切り替え、改めて愚直に取り組んでいくことになりました。

具体的には、S・C事業部だけで取り組んでいたCXについて、我々と水族館や展望台等を運営しているエンタプライズ社、そして、清掃・設備などビル管理をしているビルマネジメント社のグループ会社全体で横串をさす形でCXチームが組織されました。現在はこのグループ企業横断チームで、掲げているCXスローガン「私の"毎日"は、お客様の"初めて"その一回に心を込めて」の実現に取り組んでいます。


図:サンシャインシティのCX向上への取り組み_部門を超えたCX担当者会議

CS調査から研修まで方針を一貫させ成果を紡ぐ

―CS調査を依頼するパートナー会社を切り替えた際、MS&Consultingを選ばれた理由は何ですか?

以前のパートナー会社とは10年近い取引があったのですが、活動内容が前年の踏襲になってしまっていた部分がありました。CS調査の結果から出てくる課題も毎回似通っていて、CS改善が進んでいないのではないだろうかという疑問もありました。

新しい視点を入れないと同じことの繰り返しになると危惧し、CS調査に加えて、改善施策の整理や実行まで一緒に伴走してくれる会社を探しました。選定のポイントはいくつかありましたが、調査からわかった課題を改善するための施策提案についての踏み込み方が一番深いと感じたのがMS&Consultingさんだったので新しいパートナー会社として選びました。

これまでは調査からわかった課題を改善するための研修を企画する際、調査会社が提携する研修企業にバトンタッチで、調査目的や結果をゼロから説明し直さなければならないなど、もどかしい面がありました。MS&Consultingさんの場合、調査・データ分析・対策提案・研修の実施・取り組みの検証まで、私たちと同じ目線や想いで一貫して寄り添ってもらえる部分に手応えを感じています。
 

サンシャインシティ商業施設_CX向上の取り組み事例(写真)

お客様の声が持つ説得力で、テナントのCXを高めていく

―CX向上活動の中で「CS調査(お客様からの声)」が果たす役割を教えてください。

テナントとのコミュニケーションツールとしての役割が大きいと思っています。課題を一緒に発見し、お店を改善していくために役立てていこうという使い方です。我々からの指摘ではなく、お客様の声として伝えることで、説得力が増します。

また、人材不足などテナントのコンディションが変化してきています。お客様からのお褒めの声が増えたことに着目するなど、モチベーションにつながる活用法も考えていきたいと思っています。


 弊社の調査レポートの品質について、感想を教えてください。

調査員の方からのコメントの質と量に驚きましたね。お客様の心の動きが伝わってくるコメントでした。また、点数が高いレポートでも、低いレポートでも、良かった点と改善点の両面のコメントがきっちり書かれているのが良かったですね。

これまでのレポートは点数が良いとコメント内容も良いことが中心で、レポートを受け取ったテナント側では「良かったね」で終わってしまっている印象でした。御社のレポートの場合は、どのレポートでも、テナントをより良くするためのヒントが見つかる内容になっていました。営業チームからテナントの皆さんに結果を戻す際も、この内容だと戻しやすいと思います。


サンシャインシティ CX向上・CS向上 取り組みインタビュー 取材写真
お話を伺った、株式会社サンシャインシティ S・C事業部 ミドルマネージャー 内田健介氏

気持ちをひとつに、グループ全体でCXを高めていく

―弊社から営業担当者むけの調査報告会を実施しました。感触はいかがでしたか?

なぜその点数だったのか、その背景がつかめるぐらい調査員の皆さんからのコメントが詳しく書かれていたので、営業担当者の納得感は高かった印象です。我々としても、第三者の視点をもらえたのはありがたかったですね。調査や研修が点の活動にならないように、全体をつなげて成果を出す取り組みに変えていく足がかりにしたいですね。

今後の展望をお聞かせください。

CX(顧客体験価値)を高めていくという経営判断の中、当社だけでなく、グループ企業全体で取り組む組織体制に変わりました。全館一体となって、お客様の体験価値を高めていきたいと思います。それにはまず、現在の調査・データ分析・研修など、CXに関わる取り組みが点の活動にならないように、一貫した施策として成果を出せるようにしていきたいですね。

サンシャインシティ様では、
商業施設向け『CS調査総合サポート』を利用されています。

 
※取材日:2024年1月29日
※取材:株式会社MS&Consulting SC事業部 中村あづさ、伊藤 皐月、執筆:児玉彩子

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