私たちは、「企業の目的は理念の実現である」と考えています。理念をまとめた「Mission&Value」は、2008年の創業時、50名の社員全員で議論しつくり上げました。この理念を日々の判断軸に、さまざまな活動を展開しています。
株式会社MS&Consultingは消費者と店舗、現場と経営を結ぶ企業活動を通じ、「精神的に豊かな社会の創造」に貢献します。 その実現に向け、様々なパートナーの方々が、様々な幸福を見出す。そのお手伝いが出来るサービスの提供を目指します。
EIS(従業員感動満足)なくしてCIS(顧客感動満足)なし(※)。社員の気づき・成長意欲に基づく実行力が顧客満足を生むと信じ、社員第一主義を掲げる。 創造性と情熱を掻き立てるべく、サーバントリーダーシップを実践する。 オープンブック経営を実践し、全員の企業家精神・オーナーシップを高めると共に、全員で利益や痛みを分かち合う。※EIS、CISについて詳しくは「EISなくしてCISなし」の項をご参照ください。
EISがCISを生むという連鎖を信じ、社員第一主義と並行して顧客中心主義を掲げる。 顧客の利益を中心に考え、様々なパートナー間とのWin-Winの実現に向けて行動する。 「顧」客であると判断出来れば、当社の利益と相反する事が起こった場合でも、それは変わらない。
『利益とは明日優れた事業を行っていくための条件であり、仕事ぶりを測る尺度である』(ドラッカー):当指針は利益を度外視するという意味ではない。 但し、我々は社会的に価値があるか否かを事業を行う上での判断基準とする。 例え、高収益であっても社会的に価値が低く、自社にとって価値があるというだけでは、その事業を継続させない。 これら3つの指針と自社の成長を両立させるべく、バランスの適した経営を行うため、マネジメントチームを機能させ続ける。
MS&Cスタンダードは、経営・人生・仕事において大切にしたい考え方を56テーマにまとめたものです。環境変化や思考の深まりに応じて、社員同士が議論を通じて昇華させていっています。そのうちの幾つかをご紹介します。
EIS(従業員感動満足)なくしてCIS(顧客感動満足)なし。これは私たちの事業の根底にある考えです。
顧客と接している社員が会社や仕事に誇りを持つことができれば、社員の創意工夫が「改善」や「イノベーション」につながり、さらなる顧客満足を生み出します。そのためには、顧客の声を聞き、顧客を中心に動くことが必要です。これが、顧客中心主義の意味合いです。
また、経営陣や本部スタッフが社員を第一に考えることで、社員は安心して顧客の声に集中でき、社員のやり甲斐と、その先の顧客満足の追求につながっていきます。これを、社員第一主義と表しています。
自社の都合や利益よりも、顧客の成果を考えた事業運営をすることを約束します。
「顧客のためにならないのではないか」と思うものを売ったり、無理に契約してもらったりすることを続けていては、人は仕事に誇りを持てなくなってしまいます。例えば、自社の業績が厳しくなったからといって、自社の利益を優先するような契約や経営判断をしてしまうようなことがあってはなりません。
MS&Cスタンダードは、私たちが間違った判断を下した時にそれを正すもの、経営陣が変わっても会社の存続を支えるものとして存在します。
「一人の知識、一人の時間、一人の力は無力である。私達は、個人の経験を全体のものとし、全体の力を個人に結集して、創造的活動を行う集合天才となろう。衆愚の集合から、集合天才は生まれない。各個人がたゆまざる研鑽の基にビジネスマンとして、あるいはコンサルタントとして、プロ意識に徹し常に誠実・謹厳・柔和な態度を追求しよう。 (後略)」
これは私たちの出身母体から継承した考え方です。私たちはこれに「議論に対する理解」というエッセンスを加え、大切にしています。
議論とは、目的に向けて意見を出し合い、それぞれの意見の良いところを重ね合わせて、より優れた考えを生み出すための活動です。一人の知識・知恵には限界があることをわきまえ、「周囲に敬意を抱き、耳を傾け、共に成長する」場があってこそ、集合天才を実現できるのだと考えています。
「何事かを成し遂げられるのは、強みによってである。弱みによって何かを行なうことはできない」(出典:『明日を支配するもの―21世紀のマネジメント革命』 P.F. ドラッカー著 ダイヤモンド社)
人は経験・努力・学習・工夫によって徐々に能力が上がりますが、自分ではそれを測ることができません。何かが上手くいった時や、感謝された経験によって初めて実感できます。そして成果を上げた、感謝されたという成功体験は、その人の自信とやり甲斐につながり、さらなる努力の原動力になります。
一方で、自分の強みは自分ではよくわからなかったり、間違っていることも多いものです。だからこそ、皆が他者の強みに目を向け、活かしあうことが大切です。自分の強みを生かして貢献し、自分の弱みを強みとして持っているメンバーに補完してもらうことで、チームとして弱みをなきものにできるのです。
欲というものには果てがありません。自分の利しか見えなくなれば、かえって幸せの実感から遠ざかってしまいます。
そこで、過去や周囲に視野を広げ、考え方を変えてみると、日常的で当たり前のことだと思っていたものの中にも、さまざまな幸せや感謝の種があることに気付きます。
常に『まだ足りない』と思うより、日々の幸せに気付くことで、感謝の気持ちが湧き、それを伝えることでその輪が拡がる。そして幸福感が気持ちの余裕を生み、周囲の方に報いる為に、より誠実で献身的な行動を取るようになり、さらに幸せが拡大する。そういう社会づくりに少しでも貢献したいものです。
皆が納得して、やり甲斐を持って取り組むとき、その組織の本当の実力が発揮されます。その前提として必要なのは、「誠実さ」です。誠実さとは「言行一致」であり、「誠実さ」によって信頼が育まれます。
「誠実さ」とは、約束を破らず、嘘がなく、裏切らないといったように、自分の言動に「一貫性」を持つことです。些細なことでも疎かにせず、私利私欲に走らず、相手のことを大事に考える生き方を志すこと。すなわち、人間性を高めることでもあります。
新たな方向に転換したり、考えを変えたりすることもあるでしょう。そんな時は、「説明責任」を果たすことで「誠実さ」を維持できます。理由や背景を説明し、理解してもらえれば、「言っていることが変わった」と信頼関係を損なわずにすみます。忙しくても時間をつくって説明することが、相手に対する「誠実さ」なのです。
「鎖につながれた象」というエピソードがあります。
『あるサーカス劇団で、サーカスに出演する象を育てようと子象を仕入れました。その子象が逃げ出さないように、地面に杭を打って、そこに鎖をかけて子象の足につなぎ、逃げられないようにしました。子象は何度も鎖を断ち切ろうとしますが、その鎖は子象の力では断ち切ることができず、やがてあきらめてしまいました。
そして時が経ち、その子象は大人の象に成長しました。大人になった象の力をもってすれば、鎖を断ち切ることも、杭を倒すこともできるはずなのに、それを試みようともしなくなっていました。その像は、杭は倒れないという「固定概念」の鎖につながれてしまっていたのです。』
何かを進めようとするときに「制約条件」にぶつかったら、もしかしたらその制約は固定概念で、「解除の対象」かもしれないと考えると、状況を打開するヒントが得られるかもしれません。
リーダーはチームの進むべき道筋を示し、人を巻き込んでいく必要があります。そのためには、「この人を信頼してついていこう」と思われなくれはなりません。つまり、「愛情」がリーダーを信頼していく上での基礎になります。どんなに知識・技術・能力に優れていたとしても、それ以上に、リーダーがどんな想いをメンバーに対して持っているかの方が重要です。
また、物事を成し遂げる上においても、想いが前提で、手法はその次です。経営でいえば、想いである企業理念やビジョンを成し遂げるために、様々な経営手法を駆使して事業を推進していきます。この想いがなく、ただ、効率性や損得勘定だけを頼りにしていては、事業を立ち上げ、そして価値あるものにしていくことは難しいでしょう。
そして、「想い」は日々の仕事の上でも重要です。お客さまに、なんとしても喜んでもらいたい、幸せになってもらいたいという想いがあるからこそ、お客さまと長期的なパートナーとしての関係が築かれていくのです。
私たちは「従業員満足(ES)→顧客満足(CS)→業績→従業員満足→・・・」というサービスプロフィットチェーンの好ましい循環をつくることを目指していますが、日本のサービス産業が置かれている今の市場環境を考えれば、もはやCSでは不十分でCIS(顧客感動満足)が必要です。
CISの実現に必要なのは、「心からお客さまに喜んでもらいたい」という気持ちです。自分の店や会社に誇りが持て、販売している商品や提供しているサービスに自信があれば、それをお客さまに提供し、喜んでいただきたいという気持ちが自然に芽生えてきます。
人は、心のコップに愛情や思いやりという水が注がれ、それが満たされると、溢れた部分が、他人に対して提供できる「愛情」や「思いやり」になります。経営者やマネージャーは、現場で働く社員・スタッフが、安心して、そして働きがいをもって働けているかどうかに、目配り・心配りをしなければなりません。
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