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CS調査・ES調査で、FCオーナーとの信頼関係を強化 

「St.Cousair(サンクゼール)」「久世福商店」などの専門店を全国に174店舗展開している、食品製造小売企業(食品SPA)の株式会社サンクゼール。同社は、店舗数の拡大による接客や運営レベルのばらつきを防ぐための新しい店舗管理の仕組みとして、また、約2/3を占めるフランチャイズ(FC)企業との信頼関係強化を目的に、覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」や従業員エンゲージメント調査「tenpoketチームアンケート」を導入されました。今回は、導入の背景やその具体的な活用法について、久世福商店 ビジネスユニット ユニットリーダーの市川雄太氏にお話を伺いました。


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店舗を拡大しても、理念が薄れない方法を模索

FC加盟店の経営サポートにおいて大切にしている方針をお聞かせください。

当社のFCに加盟してくださっているパートナー企業は17社いらっしゃいますが、私たちは、一社一社との信頼関係を強固なものにしていくことこそ重視すべきであるという方針で取り組んでいます。

FC展開をする前の直営店舗だけだった時代から、弊社には経営理念が深く根づいていて、この社風が経営の根幹にあります。FC店舗のビジネスが成り立つかどうかという視点ももちろん大切にしていますが、それ以上に「愛と喜びのある食卓をいつまでも」という経営理念を共に実現するパートナーであるという考え方を軸においています。対外的にはFCという表現を使っていますが、社内ではパートナーFCという表現を使っているのも同じ考え方からです。


― FC加盟店との信頼関係強化を重視される中、覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」を導入した背景や目的を教えてください。

運営する店舗数が130を超えてきたあたりから、接客や運営のレベルに店舗ごとの差が見え始めたことが導入のきっかけです。この差をどうなくしていくかが課題となっていました。

先にもお話ししましたが、弊社には経営理念が深く浸透しています。ですから、お客様への対応はどうあるべきかについて、これまでは経営理念に基づいて各店舗が自分達で考えることができていました。

しかし、店舗数が増える中で、経営理念や価値観の伝承という強みは残しつつも、それだけでない店舗管理の方法を確立する必要性が高まっていました。そんな中で出会ったのが覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」です。その後導入を進めた、オンライン臨店管理システム「SVナビ」や従業員エンゲージメント調査「tenpoketチームアンケート」も同様の理由で導入を決めました。


お話を伺った、株式会社サンクゼール、 久世福商店 ビジネスユニット ユニットリーダー 市川雄太氏

得点評価だけじゃない、顧客の感情が伝わるレポート

―競合サービスもある中で「ミステリーショッピングリサーチ」を選んだ理由は何ですか?

ミステリーショッピングリサーチを選んだ理由のひとつは、全国に調査員を派遣できるという点です。また、得点評価だけではない点も魅力でした。弊社が運営するブランドに共感している調査員の方が派遣されるので、一人のお客様としてワクワク感を持ってお買い物をしていただいた上でのレポート、お客様の感情が伝わってくるレポートだと感じています。調査レポートを直接見るFC店舗にとっても、得点中心のレポートや調査員視点のレポートより、お客様の感情が伝わってくるレポートの方が伝わりやすいと感じています。


―コンサルティングについてもご評価を教えて下さい。

担当コンサルタントの方の、調査結果に対する分析力が非常に長けていると感じています。調査レポートひとつひとつからはお客様の感情が伝わってくるという良さがある一方で、MS&Consulting社は数字面の分析から傾向や課題を整理する力が優れている、そういった部分を総合しお取り引き2年目からはコンサルティングの部分もすべて一本化してお願いしています。

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CS調査・ES調査でFCオーナーとの対話を深める

―CS調査やES調査レポートをどのように活用されていますか?

調査レポートは、FCオーナー様との面談、また、FC各店舗とのコミュニケーションに活用しています。

FC各店舗とのコミュニケーションは主にエリアマネージャーが担当しているので、私の独断で活用方針を決めるのではなく、 現場を見る彼らから生まれる意見を大事にしながら活用方針を決めています。

具体的には、月に1回エリアマネージャーを集めた会をMS&Consulting社に運営してもらっています。この会では、 調査結果を踏まえながら活用方針を話し合ったり、浮き彫りになった課題を解決するためのノウハウのシェアをしています。ノウハウのシェアは、FC各店舗の方々に課題点だけでなく、その解決のための具体策もお伝えできるようにするために始めた取り組みです。エリアマネージャー主導の進め方にしたことで、彼らのモチベーションが変わったと思います。


また、CS向上の取り組みに高い関心があるFC店舗の店長に集まっていただき、調査結果について話し合う会を開催しています。実はこの会を始めたことで、現場では解決できない点について聞ける機会が増えました。その中で「店舗のオペレーションが複雑で時間が取られてしまい、接客したいと思ってもできない」という課題が浮き彫りになり、店舗オペレーションを効率化するアイテムの開発につながりました。

調査結果を受け店舗ではホスピタリティを高めるための努力をしてくださっている、一方で、本部は店舗だけではどうしようもない課題を解決していく。本部から店舗のトップダウンではなく、店舗も本部も双方でそれぞれが頑張りあえるいい流れが生まれていると思います。


―FCオーナー様に対しては、どのように調査レポートを活用されていますか?

ご面談時の対話の材料としています。得点を中心にお話するのではなく、調査結果の傾向や担当のエリアマネージャーからの話などをお伝えしていく中で、状況を伺っていくためのものです。店舗は与えられたリソースの中でどうしていくかという判断になりますが、FCオーナー様はリソースを増やす判断もできる立場でいらっしゃいますので、オーナー様とお店で内容は分けてお伝えしています。

CS調査・ES調査をベースに話ができるようになったことで、オーナー様の想いやお考えを会話の端々でより聞けるようになったりと、対話の内容が深まったと思います。特に、ESは企業ごとの考え方が色濃く出る部分です。FCオーナー様との信頼関係を強化していくという面でも、調査結果という事実をベースに、ESについての価値観をお話できるようになった点は非常に良かったと感じています。

店舗と本部のCS向上に向けた二人三脚

―調査導入後、どのような変化を感じていらっしゃいますか?
店舗のバックヤードに挨拶について貼り出されていたりと、CS向上の取り組みを目にする機会がとても増えました。数値面では、 3回目のミステリーショッピングリサーチ調査から得点が確実に伸び、手ごたえを感じています。この先に向けた課題は調査データの分析を通して明確になっているので、その点にアプローチしていくのが次のステップです。


ミステリーショッピングリサーチ「総合得点」のスコア変化
FCの覆面調査活用事例_成果_総合得点上昇

ミステリーショッピングリサーチ「スタッフの笑顔」のスコア変化FC本部の覆面調査活用成果_点数向上事例


―今後の展望についてお聞かせください。

どんなに規模が大きくなっても、弊社の基盤が経営理念にあることは変わりません。経営理念を希薄化させない取り組みは、今後も継続していかなければならないと考えています。 また、本部には店舗がお客様に良質なサービスを全力で提供できるよう、環境を整える役割があると感じています。現場だけの取り組みではなく、全社一丸の取り組みとして、今後も推進していきたいと考えています。

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※取材日:2024年11月14日
※取材・執筆:株式会社MS&Consulting リレーション事業部 徳野朱音、児玉彩子

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