従業員満足度向上に成功! 株式会社トップスの『社内コミュニケーションツール』活用の工夫とは?
株式会社トップス
https://www.akasaka-tops.co.jp/
洋菓子販売の「TOPS(トップス)」を中心に全国33店舗を展開している、株式会社トップス。以前の本部通達はFAXを使っていたため‟本部の真意”が伝わらず、現場に不満が溜まっていたといいます。そこで、オンライン業務連絡ツール「tenpoketトーク」を導入。コミュニケーション改善に努められました。結果、従業員満足度は8.7ポイントも改善。その取り組みについて、同社営業部・チームリーダーの鳥居富美子氏、教育トレーナーの三浦文子氏のお二人に話しを伺いました。
本部の真意が伝わらない通達をFAXで送り続ける日々からの脱却
―これまで「FAX」で行っていた本部通達を「オンライン通達」に切り替えたのは何故ですか?
三浦氏:本部と店舗の意思疎通がうまくいっていない、お互いの理解ができていないと感じていたためです。会社として変化をしようと試みていた時期でもあり、様々な施策を通達することが増えていたのですが、店舗に本部の真意がきちんと伝わっておらず現場に不満や負担感が溜まっていました。
では、そのような状況に何から手を打つべきかとなった時に、まずは現状を正しく理解する必要を感じ、本部には見えていなかった従業員満足度の実態調査から実施することを決めました。
MS&Consultingさんに従業員エンゲージメント調査「tenpoketチームアンケート」をお願いしたところ、結果は想像以上の評点の悪さでした。特に店長がチームリーダー(複数店舗を統括するマネージャー)をはじめとする本部側に大きな不満を抱えていることがわかりました。このままではいけないということになり、1番の課題であった「本部と現場の意思疎通のまずさ」の改善を図るためMS&Consultingさんの業務連絡ツール「tenpoketトーク」の導入を決めました。
お話しをお伺いした株式会社トップス、三浦氏(右)、鳥居氏(左)
活性化のポイントは「投稿へのハードルを下げる工夫」
―そのような状況だったにも関わらず、キックオフから約2週間で業務連絡ツール「tenpoketトーク」が定着、スタッフの皆さんに積極的に活用されています。どのような工夫をされたのですか?
【図1】初回ログインID数(≒ID登録数)※累計 / 33店舗分
1.本部の真意を伝える
三浦氏:導入前には、店長会での説明に加え、必要な店舗には直接出向いて一人ずつと話しました。その際は相手によって伝え方を変えるようにしました。
中心メンバー:負担をかけていたことを謝罪。この状況を変えたいという本部の真意を伝達。 その他のメンバー:「今までアナログで大変だったものをこれに置き換えます」とスタッフ目線でも共感できる導入目的を伝達。 |
2.「はじめての投稿」のハードルを下げる
鳥居氏:tenpoketトークのような社内コミュニケーションツールが活性化するかどうかは、「はじめての投稿を全員ができるかどうか」が1つのポイントだと思います。そこで、みんなが楽しめる企画として「夏のケーキ商品のアイデア募集」を実施しました。その際、「最初のコメント返信」はわざと短文にしました。後続の人が投稿しやすくなるからです。結果こちらが驚くほどの反応数で(33店舗から52件の投稿!)、「ちゃんと見てくれているんだ!」と大感激でした。
【図2】はじめての投稿を促す工夫
※インタビューより弊社作成(個人名は架空です)
3.「指摘中心」から「承認中心」のコミュニケーションへ
三浦氏:運用が活性化している1番の理由は、チームリーダーを巻き込んで運用方法を決めたからかもしれません。先の従業員満足度調査で店長からの評点が厳しかったメンバーです。「どのように活用すべきか?」という議題で会議をしました。
最初に決まったのは、「待っていてもきっと投稿は出てこないので私達、本部・チームリーダーから話題を振ろう」という点です。ただやり方を間違えると一方的な押し付けになります。そこで出てきたのが「臨店時に気がついた輝いているスタッフについて投稿できる場所を作ろう」というアイディアです。tenpoketトークの「バッチ機能(賞賛や感謝をありがとう・グッジョブなどのバッジと一緒に送れる機能)」を活用することになりました。
弊社の多くの店舗はカウンター形式で常にお客様の目がある中でスタッフ同士はやりとりをしなければなりません。ですから、チームリーダーが臨店した時は必要事項についてのやりとりばかりになっていました。「ここ直そうね」と指摘ばかりの会話になってしまっていたということです。「褒めること」や「承認のコミュニケーション」ができていなかった。従業員満足度調査の結果が低かった一因です。その状況を変えるための取り組みを始めることにしたんです。
【図3】バッチ機能で承認感を高める
※インタビューより弊社作成(個人名は架空です)
「承認のコミュニケーションを中心に据える」というやり方は当社にあっていたようで、現在はこの活動が店舗にも浸透して、店舗スタッフ同士でも「バッチ機能」が沢山使われるようになっています。このような導入の工夫を経て、現在は下記のトークルームを基本に全店で活用が定着しています。
コミュニケーションの見える化が社内の上昇気流を生む
―洋菓子販売店において「業績」と「店舗内コミュニケーションの改善」はどのようにつながりますか?
三浦氏:洋菓子販売店は「立ち寄りやすい雰囲気」がとても大切です。お客様の入店のしやすさにつながり、ひいては業績向上にもつながるからです。そして、「雰囲気が良い店舗は良好なコミュニケーションが取れている」ということがtenpoketトークを介してわかりました。
鳥居氏:西武池袋店が良い例なのですが、tenpoketトークのバッチ機能を使い、店長がスタッフをしっかりと見守り、承認しています。こういった店舗は雰囲気が良いです。実際、バッチ機能の活用と連動して、西武池袋店の従業員満足度は顕著に改善しました。売上もコロナ禍で苦戦する月もありましたが全体としては昨対118%と好調です。
【図4】バッチ機能を活用できている西武池袋店では従業員満足度が顕著に向上
実はいま、この西武池袋店のバッチコミュニケーションを他店の店長が真似をするという良い連鎖反応が広がっています。他の店舗でどのようなコミュニケーションが行われているのか、tenpoketトーク上で見られるようになった効果です。
―導入後に実感している変化や効果について教えてください。
鳥居氏:今まで本部には「業績」しか見えていませんでしたが、tenpoketトークによって、業績につながる途中のプロセス「各店舗のコミュニケーションの質」が見えるようになりました。今まで見えていなかった店長の能力を評価してあげられるようになったという点は大きな変化です。
弊社の店長は良い取り組み事例を共有すると自店に取り入れてくれるので、今は見られない他店の「日報」を全店共有にするなど、今後も少しずつ変化を促していければと考えています。
従業員満足度が8.7ポイントも改善した株式会社トップス様では、
店舗課金型でアルバイトまで使える業務連絡ツール「tenpoketトーク」が利用されています
※「tenpoketトーク」の機能は総合DXパッケージ「tenpoketクラウド」に含まれます
取材:株式会社MS&Consulting 徳野朱音
取材日:2021年6月16日
※記載の数値や固有名詞などは取材当時のものです