お客さま100人100通りの期待に応える トータルビューティサロンを目指す
有限会社エイジ
代表者:三戸 栄 代表取締役
所在地:広島市安佐南区山本1-29-12-202
設立年月:1990年3月
公式ホームページ:http://www.prosol.co.jp/
事業内容:美容サロンの運営
展開するブランド:美容室PROSOL(プロッソル)
社員数:正社員60名
『季刊MS&コンサルティング 2014年冬 特別号』掲載
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。
トータルビューティサロンを目指して
有限会社エイジは、「お役に立つ・美の創造・社会的地位の向上」を基本理念として、広島を中心に7店のヘアサロンを展開している。お客さまにキレイになっていただくために、技術力を高めることに加えて、お客さまのことをより一歩深く知り、提案できる力をつけるために日々鍛錬をしている。
お客さまの期待は100人100通りであり、卓越した技術だけでは事足りない。お客さまが何を望むのか。どのようになりたいのか。これらを少ない言葉・しぐさ・顔の表情などから瞬時に読み取り、的確な提案をする力を大切にしているのである。そして、同社ではヘアサロンのスタンダードなサービスである「髪を切る=カット」「色を入れる=カラー」「パーマをかける」ことだけではなく、「ヘッドスパ」、「ネイル」、「アイラッシュ」などを提供するトータルビューティサロンを目指している。
そのため美容師はもちろん、「スパニスト」、「ネイリスト」、「アイリスト」などの人材を擁し、それらスペシャリストとお客さまをつなぐヘアサロンの“コンシェルジュ”の役割である「ビューティ・コーディネーター」も育成している。得意分野を持つ各スタッフが連携することで、社員一人当たりの売上高は、2年前は53万円であったが、現在は65万円まで高まっている。
スペイン語のPROSPERAR『発展する』+SOL『太陽』でPROSOL。「太陽の光をさんさんと受けて、すくすくと育っていくイメージです」と語る、代表取締役の三戸 栄氏。
分業体制の構築
トータルビューティサロンを目指す同社であるが、導入当初から軌道に乗っていたわけではない。一人のお客さまに対して複数のスタッフが多様なサービスを提供するため、カットやカラー、シャンプーを一人でするヘアサロンと比較すると、お客さまの不満が発生しやすい。スタッフ間のコミュニケーション力の高さやオペレーションの確立が求められるのである。ヘアサロンではまだまだ「売上の高いスタイリスト」の影響力が強く、彼らは新たなポジションのスタッフと分業することを避ける傾向があったため、スペシャリストがなかなか育たないという悩みがあった。
そこで同社では、お店として目指すべき姿を皆で共有する機会を数多く設けている。例えば、ネクスト会という次期店長を目指す会では社長が月1回の勉強会を開催。個人として稼げる店長よりも、人が辞めない組織、一人ひとりを輝かせる店長の育成を目指し、“やり方”でなく、“あり方”の教育をしている。
同社では、特に女性社員に向けて、社会保険や産休、育休制度を整え、カムバックする時の働き方もその人に合わせアレンジし、長く働ける環境をつくっている。
また、前述の「ビューティ・コーディネーター」のミーティングも定期的に開催。たとえば、100人100通りあるお客さまのご期待に対して、お店全体としてどう取り組んでいくか、といったテーマで実施している。そのミーティングのツールのひとつとして、2014年からミステリーショッピングリサーチを活用し、お客さま目線で対応力を強化するきっかけとしている。
社員は家族と考える同社では、家族の一員が間違った方向に行けばためらうことなく叱り注意を促す。 また家族の一員の成長は心から喜び合うことができる環境がある。