新型コロナウイルスに関する消費者意識調査【2022年8月】
かつてないスピードで拡大する第7波。医療ひっ迫など苦しい報道も相次いでいます。一方で、経済活動との両立を図るために強い行動制限なく感染拡大を抑制していく方針が取られるなど、今までとは違う状況でもあります。そんな"今" 消費者の「新型コロナに対する意識」にはどのような変化があったのでしょうか?ネットリサーチを用いて調査しました。(調査期間:2022/8/1~8/3、回答数:1060名)
- 新型コロナへの危機感は急上昇、一方でその水準は第6波ピークの頃より低い
- 全ての「年代」「性別」「エリア」で危機感が上昇
- 危機感の変化に伴い「お店に求める感染症対策」についても一部の項目では徹底度を求める声が再燃
※調査方法:一般消費者による顧客満足度調査「ミステリーショッピングリサーチ」のモニター会員へのネットリサーチ、調査期間:2022/8/1~8/3、回答数:1060 名 詳細>>
1.新型コロナへの危機感は急上昇、一方でその水準は第6波ピークの頃より低い
消費者の「新型コロナへの危機感」は前月から急上昇しました。上昇幅も過去2番目に高くなっており、消費者の意識が1カ月前の状況とは大きく変化していることがうかがえます。
一方で、危機感の水準は第5波のピーク(21年8月)や第6波のピーク(22年1月)の頃より下回っています。コロナ禍とも長いつきあいとなり、かつてない感染拡大スピードや医療ひっ迫の状況に危機感を募らせるものの、今までほどではないという結果となりました。
【図1】新型コロナに対する危機感
【図2】「新型コロナに対する危機感平均値」と「新規陽性者数7日間移動平均」
2.全ての「年代」「性別」「エリア」で危機感が上昇
全ての「年代」「性別」「エリア」で危機感が上昇しました。
- 年代が高まるほど危機感が高い
- 男性より女性のほうが危機感が高い
という傾向は継続しています。
【図3】年代別・危機感
【図4】性別・危機感
【図5】エリア別・危機感
3.危機感の変化に伴い「お店に求める感染症対策」についても一部の項目では徹底度を求める声が再燃
危機感が急上昇している現在、消費者はお店の感染症対策をどの程度気にしているのでしょうか?「無くなるとお店に足が遠のくと感じる、今後も続けて欲しい感染症対策」についても調査したところ、21年10月調査(約10カ月前)と比較すると全ての項目について継続意向の割合が低下していることがわかりました。
【図6】今後も続けて欲しい感染症対策(21年10月との比較)
※設問:無くなるとちょっと嫌、お店に足が遠のいてしまうなと感じてしまう、今後も続けて欲しい感染症対策を全てお選びください(複数選択可)
一方で、先月と比較すると「入口の消毒用アルコールの設置」「換気の徹底」「入店時の検温」「店舗の感染症対策に関する掲示やPOP」については、「お店に続けて欲ししい感染症対策」として回答している割合が若干ではありますが上昇しました。過去にない感染急拡大で、お客様が店舗に求める感染症対策の条件が今一度、厳しくなりつつあるようです。
【図7】今後も続けて欲しい感染症対策(先月との比較)
今回の調査では危機感が急上昇し、1カ月前とは消費者の意識が大きく変化していることがわかりました。また、危機感の変化に伴い「お店に求める感染症対策」についても一部の項目では徹底度を求める声が再燃しています。引き続きお客様に安心して過ごして頂ける環境を整えることが必要となりそうです。
◆執筆:株式会社MS&Consulting ブランディング推進部 並木彩華、監修:株式会社MS&Consulting データ活用推進室 室長 チーフデータサイエンティスト 錦織浩志