新人スタッフの出勤初日にすべきこと【早期離職を防ぐ】
新人スタッフが初めて出勤してくる日、みなさんは何を大事にされていますか?離職率が低い店舗で取り組んでいる出勤初日の対応をご紹介します。
出勤初日は「歓迎の気持ち」を伝える
初めてお店に出勤する日、新人スタッフはどんな気持ちで入店するのでしょうか? 「今日からはじまる!」という期待感と、「うまく仲間に溶けこめるかな」「ちゃんとできるかな」という不安な気持ちが半分ずつではないでしょうか。
そんな新人スタッフに対して大事にしてほしいのが「出勤初日の対応」です。「第一印象が大事」という言葉があります。同じお店に対して、最初の印象が好印象だとその後の判断も好印象に傾き、最初の印象がいまいちだとその印象も悪い印象に傾きがちという、人間心理をあらわした言葉です(初頭効果について詳しくはこちら→)。
さて、新人スタッフのお店への第一印象が決まる「出勤初日」、その時どんな対応をすべきなのでしょうか?実は「自分はこのお店に歓迎されている」という印象を持ってもらえるようにすることが大事です。
ある程度の期間働きお店に慣れたスタッフのやりがいを引き出すためには、「成長感」や「達成感」「貢献感」といった要素が大事になってきますが、新人スタッフの場合その前に必要なことがあるからです。
それは「私はみんなから歓迎されている」「みんなに必要とされている」と"受容感"を感じられるようにすることです。「受容感」は、仕事ができるようになるまでの初期段階のモチベーションを支え、初期の離職防止につながります。新人スタッフが出勤してくる最初の日には、ぜひ「歓迎感」をたっぷり届けてあげてください。
あるお店での取り組み
さて、では実際にどのようにすれば「歓迎感」を伝えることができるのでしょうか?ある店舗での取り組み事例を紹介します。
■歓迎朝礼 また、朝礼人数が少ない場合は、育成担当者と新人担当は駅で待ち合わせをします。そして、駅からお店までの道のりの中で、お互いに自己紹介をしたり、「よろしくね」という歓迎の気持ちを伝えるそうです。 ■ウェルカムメッセージ ■スタッフ紹介ノート ■迎え入れの話し合い リーダークラスのスタッフで集まり「新人スタッフの名前」「当初任せる仕事」を確認するそうです。出勤初日に「ありがとう」ではなく「〇〇ちゃん、ありがとう」と言われるだけでも歓迎感が大きく異なるからです。 ■最初の日の仕事 一般的には「今日は○○を覚えてね」と、すぐに作業に入るものです。ところが同店では、「今日はうちの仕事の素晴らしさだけを感じてもらえばいいから」と言って、お店でもお客様対応が素晴らしい先輩と一緒に接客にはいってもらい、サポートを担当してもらうそうです。そして、営業の初日で「私たちの仕事が何かわかった?」と聞き、この仕事楽しそう““こんなに楽しそうに仕事をしている先輩がいるお店は素敵”と思ってもらえるように工夫しているそうです。 |
まとめ
「みんなの迷惑になっていないかな」「仕事覚えられるかな」。お店に溶け込むまで、新人スタッフはどうしても不安にとらわれがちです。そんな時、心を支えてくれるのが「あなたが来てくれて嬉しい!」という先輩からの歓迎の雰囲気です。お店への第一印象を決める出勤初日に歓迎感を伝える。こんな点を重視して、できることをぜひ考えてみてください。
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※執筆:株式会社MS&Consulting チーフコンサルタント 児玉彩子