【新型コロナ5類へ移行 消費者アンケート】 店舗に今後も続けてほしい感染症対策
2023年5月8日から新型コロナウイルスの感染症法上の分類が「5類」に移行する予定ですが、移行後の感染症対策については事業者の自主的な判断に委ねられることになります。株式会社MS&Consultingでは「感染症対策の実施を継続するか否かの判断のヒント」としてインターネットリサーチを実施、計1,033名の方に「店舗に今後も続けてほしい感染症対策は何か?」を聞きました。結果をレポートします。(調査期間:2023年4月1日~6日、回答者数:1,033名)
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約4~5割の人が「消毒用アルコール設置」「スタッフのマスク着用」「換気の徹底」の継続を希望
本調査では回答モニターに「無くなるとちょっと嫌、お店に足が遠のくと感じる"今後も続けてほしい感染症対策"をすべてお選びください」と質問しました。結果、すべての項目で、前回調査時点(22年3月)より「続けてほしい」を選択した割合が12ポイント以上低下しました。
ただし、下記3つについては4~5割ほどの人が「続けてほしい」を選択しています。
- 入口の手指消毒用アルコールの設置
- スタッフの適切なマスク着用
- 換気の徹底
「飛沫やエアロゾルによる感染防止」、ならびに、新型コロナの特徴を踏まえると引き続き有効とされている「手洗い等の手指衛生」については引き続き関心の高い様子がうかがえます【図1】。
図1 今後も続けてほしい感染症対策(複数選択可)
※設問:あなたが「無くなるとちょっと嫌、お店に足が遠のいてしまう」と感じてしまう"今後も続けてほしい感染症対策"をすべてお選びください
「女性」は「男性」より店舗での感染症対策の継続を希望
性別で結果の違いを見ると、ほぼすべての感染症対策で「女性」の方が継続を希望していることがわかりました。特に下記4つの対策では男女差が大きくなっています。女性のお客様が多い店舗には注目してほしい結果です。
- スタッフの適切なマスク着用
- 換気の徹底
- お客様退店後の備品や机の消毒
- 使用済みの買い物カゴやカートの消毒
一方で、
- 入口の手指消毒用アルコールの設置
については男女ともに5割近い人が「続けてほしい」と回答しています。「アルコールの設置」については費用面との兼ね合いを考えながらも今しばらく継続することがお客様の安心につながると言えそうです(図2)。
図2 性別/今後も続けてほしい感染症対策(複数選択可)
※n=1,032名(女性・男性の回答があった回答のみを利用)
「50代」「60代」の感染症対策の継続を求める割合が高め
続いて「年代別」に結果を見ると、「入口の手指消毒用アルコールの設置」については、全年代で5割近い人が「続けてほしい」と回答していました。年代に関わらず重視している感染症対策と言えそうです。「アルコールの設置」以外の感染症対策については、「50代」「60代」で継続を求める割合が高めになっています。
図3 性別/今後も続けてほしい感染症対策(複数選択可)
※情報を見やすくするため小数点以下を省略、n=1,033
まとめ
以上、
- 多くのお客様が気にされている感染症対策は「入口の手指消毒用アルコールの設置」、次いで「スタッフの適切なマスク着用」「換気の徹底」
- 「女性」「50代・60代」のお客様は感染症対策の継続を求める割合が高め
という結果となりました。性別や年代で感染症対策の継続を希望する割合には違いがあり、自社の主要な顧客層によって続けるべき感染症対策を判断する必要があると考えられます。本記事が、今後の店舗での感染症対策について考えるヒントになっていれば幸いです。また、弊社では覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」を使って、自社顧客の「感染症対策に対する希望」や「コロナ後のサービスに対する要望」などを調査することも可能です。詳細は下記をご覧ください。
※調査・執筆:株式会社MS&Consulting チーフコンサルタント 児玉彩子
【調査概要】 調査エリア:全国 調査対象者:20歳~69歳の男女 サンプル数:1,033サンプル 調査期間 :2023年4月1日~6日 調査機関 :株式会社MS&Consulting |