100名のアルバイトが アンケート結果をタイムリーに閲覧
株式会社吉祥
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。
2017年3月現在、神戸牛だけを取り扱う専門店を元町・三宮エリアに26店舗、新しいチャレンジとして大阪エリアに10店舗展開する株式会社吉祥。人事部の橋本峻氏に、カスタマーリサーチ導入についてお話を伺った。
――カスタマーリサーチ導入の背景を教えてください。
ここ数年、外国人観光客にも関わらず再来店されたり、外国人同士の口コミで来店される方が増えてきています。そして、その再来店の要因が「神戸牛の魅力」に加えて、「それを伝えるスタッフの存在」です。スタッフがいてこそ、商品やサービスの付加価値を高め、リピーターを増やすことができると実感しています。
――御社はすでにミステリーショッピングリサーチを導入されていますが、カスタマーリサーチとの違いはありますか?
カスタマーリサーチ導入の目的はアンケート回答の依頼を通じて、お客さまとの関係性を深めることです。そして、毎日ふり返りを行うことで、スタッフのコミュニケーション能力を育むこともできます。お客さまにはインセンティブ(回答謝礼)をつけずにご回答いただいています。インセンティブをつけると、どうしてもインセンティブに頼ってしまう。一方でミステリーショッピングリサーチ(以下、MSR)は、入店~退店までの細かな対応を確認できることから、私たちは両方とも必要だと思っています。
――紙アンケートの利用はお考えになりましたか。
もちろん紙アンケートも検討しました。ただ、お客さまにお名前やご住所、コメントを頂戴した後、アンケート入力・集計をしたり、個人情報を管理するなど、現場の負担が大きいです。また、弊社は社員230名のうち、半分がアルバイトです。カスタマーリサーチならアルバイトが自店の結果をタイムリーに見られるというのも魅力でした。
――神戸牛 大地・たん龍 三宮東店の2店舗のアンケート回答数が多い理由を教えてください。
一番の理由は、店長です。店長が、お客さまの声を聞いて、リピーターのお客さまを増やしていくことの重要性を理解していることでしょう。また、アルバイトさんたちの巻き込みも上手です。アンケート回答画面につながるQRコードを掲載している牛のPOPがあるのですが、「じろー君」と呼んで、アルバイトが楽しみながら取り組める工夫をしているようです。
――今後、店舗がCSを意識、継続できるように、どのようなことに取り組みたいとお考えですか?
弊社では年1回の社内イベントで社員表彰をしているのですが、基準は業績によるものです。また、昇進・昇格基準も主観的な印象に寄与していることが多いです。今後は、こういった表彰や評価の基準に客観的なCSの指標を入れていきたいと思っています。
――カスタマーリサーチの機能で良いと思っている点があれば教えてください。
タイムリーにスタッフさんたちが自分のお店の結果がわかるので、毎日ふり返りが行えること。また、店舗の改善活動が進むことで、種だったキャラクターがだんだん育っていき、花を咲かすのは面白みがあって、アルバイトたちが楽しんでいます。アルバイトを含めたスタッフがいなければ、私たちの料理の魅力も半減してしまいますので、そこにフォーカスをあてた機能に魅力を感じています。