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覆面調査を活用した社内イベントで、 店舗のモチベーションアップに成果

B-R サーティワン アイスクリーム株式会社

FC店も含め、日本全国で1,100店を超える店舗を展開する、B-Rサーティワン アイスクリーム株式会社。店舗の総合力アップを目指して、3年前から中部北陸地区で、昨年から社内コンテスト企画として、全国で「31-PRIDE」を開催している。このコンテストのチャレンジ項目の一つとして、ミステリーショッピングリサーチ(以下、MSR)の結果を活用している。取り組みの狙いや成果について、営業推進本部の佐藤昭宏氏、鈴木慶治氏、千葉愛美氏、友永理香氏にお話を伺った。

店長を中心とした店舗の総合力アップを目的として、社内コンテスト「31-PRIDE」を実施されているとのことですが、どんなコンテストなのかをご紹介いただけますか?

「31-PRIDE」は、サーティワン本部が主催する、全国のサーティワンショップを対象としたコンテストです。「販売力」「MSR」「筆記試験」「ロールプレイング」「スピーチ」の審査によってGRAND PRIXを決定します。「31-PRIDE」は店長にスポットをあてた店舗全体で取り組む総合力コンテストです。MSRや販売力が審査に含まれるこのコンテストは、店長一人が頑張れば良い訳ではなく、店舗全体で取り組まなければ、勝ち上がることができません。

弊社は “We make people happy.”(アイスクリームを通じて、お客様に幸せをお届けします。)という理念を掲げており、この理念を実現するためのいろいろな活動を「HAPPY TREE」と呼んでいます。

この「HAPPY TREE」活動の中には、現場の取り組みを表彰する「クリーン&スマイル」や、優秀なスタッフを表彰する「Excellent Staff Challenge」など、他にもいくつかのコンテストがあります。「31‐PRIDE」は審査項目の中にMSRを複数回入れ「お客さま目線」を審査に取り入れました。

また、販売力の評価期間については10日間ずつに分けて何度でも挑戦できるようにし、一度きりではなく長期的な観点からの評価であることが特徴です。コンテストと言っても、順番をつけることが目的ではなく、あくまでも店舗のモチベーションアップが狙いですから、再挑戦しやすいような工夫をして企画運営をしています。

お話をお伺いした、営業推進本部の佐藤昭宏氏、鈴木慶治氏、千葉愛美氏、友永理香氏。


「31-PRIDE」は、エントリーからFINAL Roundまで半年間と、長丁場のコンテストですが、どのような流れで審査をされるのですか?

5月にエントリーを募り、6~8月で1st Roundとして「筆記試験」「販売力」「MSR」の3項目で審査を行います。

この審査の結果、各営業所上位31%の店舗が2nd Roundに進みます。9月に行う2ndRoundでは、MSRと作文で審査を行います。この審査によって各営業所から15~20店舗がSemi-FINAL Roundに進出します。ここからは公開型の審査になります。

10月のSemi-FINAL Roundではロールプレイングによる審査で、全国12店舗が選ばれ、11月に行われるFINAL Roundへ進出、ロールプレイングとスピーチによって、GRAND PRIXを決定するという流れです。

「31-PRIDE 」プログラム。同社の他のコンテストと比較して審査期間が長いこと、店舗の総合力が評価の対象となっていることが特徴。


店舗評価の一つに取り入れていただいているMSRに対するご感想をお聞かせください。

「普段お客さまがどう感じているか」がわかるのが、MSRの良いところです。本部社員のチェックは、店舗の状況をよく知っている本部の営業担当がチェックするので、細かい変化に気付けるなど良い部分も多いですが、共にレベルを上げるために行いますので客観的ではない事もあります。それに対してMSRはお客さまの飾らない目線で意見が聞ける貴重な機会と捉えています。

それと、MSRはコメントが前向きなので、調査レポートを読んだときに改善に向けて行動を興したくなるところが良いですね。本部でも「このコメントなら、現場をやる気にできるね」と話しており、店長からも「コメントがしっかり書かれていて、具体的にイメージしやすいのでありがたい」という声をいただいています。

たとえば「声が小さい」という趣旨のご指摘をいただいた店舗では、もちろん最初はショックだったそうですが、その後、犯人探しをするのではなく、「これからどうしたら良いかな?」と皆で前向きに考えて、駐車場で発声練習をしたそうです。レポートを楽しみにしているスタッフもいます。「自分自身の接客を意識するようになりました」とか、「『忙しくても、いつも見られている意識でやろう』と呼びかけました」など、MSRをきっかけとしてお客さまに対する気遣いが向上しているのを感じます。


「クリーン&スマイル」や「Excellent Staff Challenge」と比較すると、歴史の浅い「31-PRIDE」ですが、今後どのような位置づけのイベントに育てていきたいとお考えですか?

店舗のモチベーションアップが狙いのイベントではありますが、それに留まらず、弊社の理念を表現する場の一つであると考えています。
先ほどご説明した通り、「31-PRIDE」の最終審査の場であるFINAL Roundでは、ロールプレイングに加えてスピーチが評価に加わっています。これによって、仕事に対する思いやブランドに対する思い、周囲の人への感謝の気持ちといった、「ロールプレイングでは伝えきれないけれども大切な部分」を発表し、共有してほしいと思っております。

今後はFINAL Roundを「スタッフを大切にすること」を象徴する日に位置づけられたらと思っています。そのために、できるだけ多くの方に参加していただける日に開催して、「スタッフや店長共にサーティワンファミリーの皆で、HAPPYを共有できる」一日にしていければと思っています。

さらに将来的には、一般の方にも公開できると良いですね。スタッフのご家族や、サーティワン アイスクリームに興味を持っていただいた方に、「スタッフが普段どのような思いで働いているか」を見ていただける日にしていきたいです。まだ、これから浸透させていかなければならない取り組みではありますが、「HAPPY TREE」を象徴するようなイベントに育てていきたいと考えています。

“We make people happy.”(アイスクリームを通じて、皆様に幸せをお届けします。)という理念を実現するための「HAPPY TREE」活動。

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※取材:砺波敬之、宮口侑莉
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。

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