北一食品株式会社

北海道の人気店が、ついに関東初進出。他者への感受性を高めることで理念浸透を実現

北一食品株式会社​​​​​​​

代表者:前田 康仁 代表取締役

所在地:北海道北見市常盤町4-1-12

設立年月:1983年7月1日

公式ウェブサイト:http://kita1.co.jp/

事業内容:回転寿し、居酒屋、弁当

展開するブランド:回転寿しトリトン、こだわりとんかつ かつ徳、遊食厨房いっこん家、こがねちゃん弁当、べんとう家ごはんごはん

社員数:正規150名、パート・アルバイトなど850名(2013年12月現在)


『季刊MS&コンサルティング 2014年冬 特別号』掲載
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。


成長の三要素を軸に、全員で成長し続ける店舗作りを実現

北一食品株式会社は、北海道を中心に回転寿司・居酒屋・小売店を22店舗展開。2007年から実施しているミステリーショッピングリサーチでは再来店意志の満点比率が65%に上る、顧客に愛される企業だ。

同社では、成長の3要素を、「組織作り・ビジネスモデル・マーケティング」とし、「全員で行うこと」に徹底的にこだわっている。回転寿しトリトンでは、店長教育に力を注いでおり、特に理念の浸透を重視している。研修の度に経営理念に触れ、なぜ、何のために、という問いかけを繰り返すことで知識は「腹に落ちる」レベルにまで高まり、組織強化の源泉となる。

店内の様子

寿しが旨く感じる最適の室温に、季節感あふれるディスプレイが旬の味を引き立て、注文の声とそれに応える職人やスタッフの声が響き渡る。


アルバイト教育についても徹底しており、新人が入ると店長自ら1人あたり5時間ほどかけて、導入研修を実施する。その内1時間は理念についての勉強会を行なうが、これは店長にとっての成長の機会ともなる。自ら自社の理念について、年間数十名に語ることで、店長の理念に対する考え方が腹に落ちてくる。そうして、言動が「ぶれない」店長が生まれる。確信を持って店舗を率いる店長には、スタッフがついていく。そのようなメンバーが店舗でどんどん増えていき、最終的に結束の固いチームが形成されるのである。

店のスタッフ

「トリトンに来ると、祭りのような楽しさと高揚感が味わえる」それはきっと、お客様と、店のスタッフ、職人の気持ちが一つになっているからだ。


高いCS実現の裏側には、妥協しない評価制度

同社では、各店の副店長を中心に「ホスピタリティ部会」を開催している。この部会では、各店の近況報告、問題点などを中心に議論し、時には決定事項を店舗内でスムーズに伝えられるよう、ロールプレイングまで実施している。部会での決定事項を店舗に持ち帰り、副店長が店長への相談、メンバーへの解説などを経験することで、リーダーシップが醸成され、リーダー育成の一環ともなっている。

店舗では「感謝あふれる心地良い店舗の雰囲気づくり」をテーマに、「ありがとうノート」と呼ぶ取り組みを行なっている。これはスタッフ全員が仲間やお客さまに感謝の気持ちを綴るノートであり、日々の忙しさの中、なかなか改まって伝える機会のない仲間への「感謝の想い」を一日の業務の終わりに振り返り、仲間の大切さを再認識するために導入した。それを続けていった結果、部署を超えて仲間に関心を持つようになり、改善の意見やアドバイスを言えるようになった。仲間同士に関心と助け合いの心が生まれ、店舗の雰囲気に変化が現れてきている。

店長を中心に全員で行なう組織づくり、お店づくりは、社員、スタッフの心を豊かにする。理念と感謝の心が結んだ仲間同士の固い結束で、同社はこれからも地域の人々に必要とされるお店を目指し続ける。

お客様で賑わう様子

トリトンはどの店でもお客様を威勢の良い挨拶でお迎えする。ピカピカに磨かれた明るく清潔な店内は、常にたくさんのお客様で賑わっている。


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