続・試食販売にまだ抵抗ある?【消費者のホンネ】
新規陽性者数が急増するも、消費者の危機感という点では反応が薄くなってきている現在、惣菜やスイーツ・パンの専門店で行われている『試食販売』について一般消費者はどう感じているのでしょうか?ネットリサーチを用いて調査しました。
- 「試食販売に抵抗がある人」は56.5%と前回の55.8%から大きな変化はなかった
- 他のサービス利用に対する抵抗感と比べても大きな変化はなく、「居酒屋利用に対する抵抗感」と同程度の水準
※調査日:2021年7月20日~24日(n=1057)
※同時期に行った新型コロナウイルス感染症に対する消費者意識調査結果はこちら
1.「試食販売に抵抗がある人」は56.5%と前回の55.8%から大きな変化はなかった
まず「試食販売」に対する抵抗感について調査しました。結果、「非常に抵抗を感じる」という人は全体の12.2%、「どちらかというと抵抗を感じる」までを含めた‟抵抗を感じる側の人”が全体の56.5%と半数を超えていることが分かりました(図1) 。前回調査時(2021年6月20日~23日実施)と比較して、大きな変化は見られませんでした(図2)。
図1 「試食販売」に対する抵抗感の分布
図2 「試食販売」に対する抵抗感の推移
※設問:図1・2ともに「スーパーやデパ地下などにある惣菜やスイーツ・パンの専門店で試食販売(試食を勧められる)ことについて、抵抗を感じますか?」
2.「試食販売」に対する抵抗感は、「居酒屋利用」に対する抵抗感と同程度の水準
次に、試食販売に対して抵抗を感じる人の割合が56.5%となっているのは、高いのか低いのかを判断するため、「他のサービス利用に対する抵抗感」と比べてみました。比較対象は、以下の5つのサービス利用に対する抵抗感です。
- 居酒屋の利用
- ファストフード店の利用
- ドアを開けずに換気
- 他人が手に取る商品の購入
- ビュッフェ形式での食事
その結果、前回に引き続き「試食販売に対する抵抗感」は「居酒屋利用に対する抵抗感」と同程度の水準であることが分かりました。
図3 各種サービスにおける“抵抗を感じる側”の割合
※抵抗を感じる側…「非常に抵抗を感じる」から「どちらかといえば抵抗を感じる」までの合計比率
抵抗を感じる人のコメントから、「自分が手に取る前にどんな管理がされていたのかが分からない」と感じると、その不安から抵抗を感じるという特徴があることが分かりました。
一方、抵抗を感じない人のコメントを見てみると「信頼を感じるスタッフさんから直接手渡されるなら大丈夫そう」といった、お店やスタッフに対する信頼感によって抵抗を感じにくくなることが分かります(消費者から寄せられた実際のコメントはこちら➡)
今回の調査結果から考えると、試食販売の再開にはまだ時間がかかりそうですが、今後再開していく場合は「目で見た時に適切に管理されていたと感じられる状態」であることが特に重要だと思われます。