スーパーバイザーの生産性を圧倒的に上げる方法【セミナーレポート】
新型コロナウイルスによる新たな業務への対応、感染予防で臨店を控えなければならない等、SV(スーパーバイザー)の仕事はこれまでの延長線上ではできなくなりました。本セミナーでは、アフターコロナにおいて、SV・マネージャー業務のニューノーマルとなり得る『リモート臨店』について解説しました。
【開催日】2020年7月21日
【講師】MS&Consulting マネージャー 角俊英
SV(スーパーバイザー)業務はこれまでの延長線上ではできない
新型コロナウイルスにより、お客様が店舗に求める接客の在り方や衛生対策は大きく変化しました。これらの変化に全店舗を対応させるにはSV・マネージャーが要となります。
また、新型コロナの影響は店舗毎に出方が異なるため、全店舗一律に経営判断することが難しい状況にあります。当事者の店長が判断できれば良いのですが、新型コロナは想定外の事態、店長では判断しきれません。これまで以上に、SVに各店舗の現場情報をあげさせ、経営判断に活かす重要性が増しています。
【参考① アフターコロナ業界マッピング 】
※MS&Consulting 全国モニター 1,109名のネットリサーチ回答データ(2020年5月実施)を参考に弊社作成。
【参考② 業界マッピング毎の CS・ES策】
ところが、新型コロナの影響でスーパーバイザーの働き方は…
ところが、SVの働きが今まで以上に重要となるにも関わらず、「人件費削減のためSVもシフトに入る」「感染症対策として臨店の自粛が求められる」等、SVが本来の業務を務めづらい状況が生じています。
『リモート臨店』の可能性
では、どうしたらいいのか?解決策の1つが『リモート臨店』です。『リモート臨店』は大きな可能性を秘めています。「臨店できないから仕方がなくリモートで…」という消極的な策ではないのです。
では『リモート臨店』はどのような流れで行われるのかをみていきましょう。
➊ ウエブカメラ入店
店長はスマホ、SVはパソコンにログイン。ウエブカメラで入店します。
➋ 店舗巡回、その場で指導
SV(スーパーバイザー)がチェック箇所を店長に指示。店長は指示箇所をカメラに投影します。SVは映像を見ながら「目視確認」「その場で店長指導」「エビデンスをスクリーンショット等で画像保存」と3つの業務を終了させます。
☆ポイント☆
以前ならSVは1人で店舗を巡回し、指導内容はまとめて伝達しがちでした。そのやり方で消化できる店長はまれ。リモート臨店なら、その場で一緒に目視しながら、その場で指導となるため、店長は理解・改善しやすくなります。
➌ 経営判断のための情報収集
SVは新型コロナ等で起っている問題点、本部サポートが必要な事項を聞き取り、オンライン入力します。
➍ 報告業務
指導履歴、改善計画を入力します。すべてオンライン上に記録されるため、即時共有が可能です。
➎後追い業務
改善計画は実行がすべて。オンラインを活かしたSV業務では自動アラーム設定が可能。臨店後の行動フォローが強力にサポートされます。
➏ 臨店計画作成
移動時間がなくなるため立て続けに臨店が可能です。また、部長や本部スタッフの同時臨店も容易になります。
このように『リモート臨店』のメリットには多大なものがあります。新型コロナ後も、悩み相談等じっくり話を聴いてあげたい時は臨店、通常指導はリモート臨店と使い分けたり、SV活動に新たな切り口を生み出すことが可能です。
【リモート臨店の流れ(SVナビを利用した場合)】
SV(スーパーバイザー)が『リモート臨店』を成功させるポイント
実は『リモート臨店』にはデメリットもあります。デメリットには先手で手を打っておく必要があります。
・リモート化によって、SVの管理工数が増えたり、チェック品質の低下を招いてしまっては本末転倒。データやノウハウを蓄積し有効活用するためのシステムが必要です。
→ システム化
・情報量が増えます。課題の優先順位機能やアラート機能など、情報を自動取捨選択する機能が有効です。
→管理自動化
まとめ
新型コロナウイルスに対応するためにも、SV業務に変革が求められています。その変革に、SVが前向きに取り組めるかどうかはリモートならではの可能性を示せるかにかかっています。偶然にもリモートに切り替えるチャンスが訪れた今、下記の「リモート臨店の可能性」まとめ図を参考に、自社のSV活動の未来を想い描いてみて下さい。
文:菅原大