これからの人材採用【フロム・エージャパン共催セミナー】
インターネット検索が当たり前になったことで、求職者の行動が以前とは変わってきました。そんな‟今”の採用戦略のヒントを得るべく、(株)フロム・エージャパンの長屋氏をお迎えし、『現在の採用市場について』、また、『オウンドメディアリクルーティングの成功ポイント』についてお話し頂きました。(開催日:2020年9月2日)
緊急事態宣言前後の採用環境の変化
新型コロナの影響を受け、全ての業種で有効求人倍率が低下しています。以前は採用難が叫ばれていた特定職種でさえも有効求人倍率は低下傾向、現在は採用競合が少なく採用しやすい状況にあるといえます。
コロナ禍の状況を考えると採用を躊躇する状況もあると思いますが、アフターコロナに備えて組織力強化のための採用を進めることも一考に値する採用環境となっているのです。
【図1】採用難易度が高いといわれている、特定職種の有効求人倍率
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「求人広告採用」から「自社サイト採用」へ
近年、求職者はインターネット検索を使って求職希望先の情報を自ら取りに行くようになりました。これまで求職者が主に見ていたのは『色々な企業の採用情報が掲載されている求人広告媒体』でしたが、それに加えて『各企業の個別ホームページ』が見られる時代になったのです。
そのような変化にあわせて、「自社サイトを有効に活用した採用」がより重要になってきています。求職者に自社の価値観や魅力が伝わる自社サイトになっているか、求職者が気軽にコミュニケーションを取れるサイトになっているか等が大切になってきているのです。
【図2】求職者の仕事探しの変化
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オウンドメディアリクルーティング成功のヒント
先程これから主流になるだろうと言及した、自社サイトを活用した採用手法は「オウンドメディアリクルーティング」と呼ばれ、今注目を集めています。
【図3】求職者の80%は企業HPを利用。そのうち60%は応募意欲が向上
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この「オウンドメディアリクルーティング」を推進していく上でのポイントを簡単にご紹介します。
1.アグリゲーションサイトを活用し、自社サイトへの求職者の導線を強化
「indeed」「求人ボックス」「stanby」といった来訪者の多い求人アグリゲーションサイトを網羅的に活用することで、自社サイトへの求職者の誘導の増加を図る。
※アグリゲーションサイト:WEB上にある複数の情報を1つのサイトに集約したサイト。求人アグリケーションサイトでは、求人サイトから求人情報を集積して掲載しています。
【図4】アグリゲーションサイトの掲載件数は求人メディアの約16倍
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2.自社サイトの充実化
3つのステップを踏んで自社サイトを充実化させる。サイトに来訪してくれた求職者に応募してもらうためには、自社サイトの魅力を高めることが必要。
≪充実化に向けた3STEP≫
STEP1採用ターゲットの明確化
┗採用ターゲットのペルソナ化
STEP2共感メッセージの整理
┗企業の魅力を整理する
┗働く動機を整理する
STEP3原稿・コンテンツ作成
3.無料で取り組むことができるindeed企業ページの充実化
無料で取り組めるindeedの企業ページを有効活用する。企業の魅力の発信、求職者とのコミュニケーションが図れる。無料で作成できる企業ページの活用で応募率が4倍になった事例もあり。
【図5】indeedの企業ページを活用する
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まとめ
Withコロナの人材採用について、『求職者が求人情報を自ら検索するようになった変化に対応しオウンドメディア(自社サイト)の活用によって企業の魅力を効果的に伝える』というポイントをお伝えしました。皆様の人材戦略のヒントとして、少しでもお役に立てましたら幸いです。
◇講師◇
長屋 悠(ながや ひさし)
株式会社フロム・エージャパン 採用支援事業部 エグゼクティブマネジャー
全国展開している大手企業を中心に採用活動支援を行う。求人広告掲載だけではなく、面接~入社~戦力化までの、採用活動のトータルサポートを実施。昨今、主流になっている、自社HPを起点とした採用活動、オウンドメディアリクルーティングの推進に注力。
文:株式会社MS&Consulting 菅原大