ポイントカードを作った理由、作らなかった理由【スーパーマーケット編】
顧客の囲い込み戦略のひとつとして多くのスーパーマーケットが自社専用のポイントシステムを導入しています。では、お客様はどんな点に惹かれてスーパーマーケットのポイントカードを作るのでしょうか?また、どんな時にポイントカードを作らないと判断するのでしょうか?ネットリサーチを用いて調査しました。(調査期間:2022年6月1日~6月4日、回答数=1055名)
- 「最もよく使うスーパー」のポイントカード保有率は66.6%
- 「2番目・3番目に使うスーパー」でも、利用頻度が高いとポイントカード保有率が高まる
- ポイントカードを作らなかった理由、1位「お得さを感じない」2位「財布の中でかさばる」
◆対象:一般消費者による顧客満足度調査「ミステリーショッピングリサーチ」のモニター会員へのネットリサーチ、期間:2022年6月1日~6月4日、回答数=1055名
1.「最もよく使うスーパー」のポイントカード保有率は66.6%
まず、ポイントカード保有率について「1番よく利用するスーパー」「2番目によく利用するスーパー」「3番目によく利用するスーパー」にわけて調査しました。結果、1番よく利用するスーパーのカード保有率は66.6%の人が、2番目では53.3%の人が、3番目では49.5%の人がカードを保有していました。
【図1】ポイントカード保有率
※括弧内の数値は回答人数、「〇番目によく利用するスーパーは特になし」と回答した人数を除外しているため回答人数が異なる。
2.「2番目・3番目に使うスーパー」でも、利用頻度が高いとポイントカード保有率が高まる
次に、スーパーの利用頻度とカード保有率の関係を調べました。結果、1番目だけでなく、2番目や3番目に利用するスーパーでも、利用頻度が高まるほどカード保有率も高まることがわかりました。お客様の利用頻度を高める打ち手がポイントカード保有率の向上にもつながる可能性があります。
【図2】利用頻度とポイントカード保有率
3.カードを作らなかった理由、1位「お得さを感じない」2位「財布の中でかさばる」
さらに、「ポイントカードを作った理由」「ポイントカードを作らなかった理由」を尋ねました。
ポイントカードを作った理由としては、「お店をよく利用するから」「ポイント還元があるから」という2つの理由を選択した消費者が特に多い結果となりました。
【図3】ポイントカードを作った理由
※【1~3番目】に利用するスーパーのいずれか1つ以上で「ポイントカードを作っている」と回答した843名の回答、複数選択可。
ポイントカードを作らなかった理由としては、「お得さを感じなかったから」の回答が最も多く、次いで「財布の中でかさばる」「情報登録が面倒」との回答割合が多くなりました。
【図4】ポイントカードを作らなかった理由
※【1~3番目】に利用するスーパーのいずれか1つ以上で「ポイントカードを作らなかった」と回答した907名の回答、複数選択可。
以上のデータから、お客様にポイントカードを作っていただくためには、
- 利用頻度を高める
- ポイント還元などのお得さを訴求する
- かさばらない工夫や情報登録のハードルを下げる
といった方策が有効であるということが伺えます。MS&Consultingでは「品揃え・陳列の魅力度」「レジ対応の満足度」をはじめ「自社の重点施策に対する顧客評価」まで幅広い顧客満足度調査が可能です。お気軽にご相談ください(ミステリーショッピングリサーチの詳細はこちら⇒)。
◆著者:株式会社MS&Consulting ブランディング推進部 並木彩華 ◆監修:株式会社MS&Consulting チーフデータサイエンティスト 錦織浩志